ソニーのノイズキャンセリングヘッドホン WH-1000XM4の使用感レビュー

ソニーのノイズキャンセリングヘッドホン WH-1000XM4の使用感レビュー

こんにちは!ゆーぎです

耳の穴が狭くて長時間イヤホンを付けていられず、ヘッドホンの購入を常々考えていました。しかし、頭がでかいのと耳への圧迫感が気になり、下手な製品には手を出せずにいました。

前機種であるWH-1000XM3について「ノイズキャンセリングが最強!」「つけたまま外音を聞くことができる」「メガネをかけたままでも心地よい装着感」との評判を聞いていました。これだったらもしかしたら自分に合うかも!と思い、新しく販売された本商品を購入してみた次第です。

以下ではこの商品の仕様と、実際に使ってみた使用感についてまとめていこうと思います。控えめに言ってかなり良いです!

 

また本記事の内容は 2020/09/05 時点でのもので、仕様の変更やソフトウェアの更新等により内容が変わる可能性があることをご了承ください。

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仕様

ノイズキャンセリングやDSEE Extreme、外音取り込みモードなど多彩な機能がある本商品ですがどれもこれも高品質な仕上がりとなっています。
また、そういった機能だけではなく、音質やバッテリー持ち、着用感などの基本的な部分も妥協のないように思えます。以下で詳しく見ていきましょう。

 

WH-1000XM4

ノイズキャンセリング

電源を入れ、装着してすぐわかるノイズキャンセリング。サーキュレーターの音が一気に小さくなり、いかに雑音が多い環境にいたかを気付かされます。まるで防音室にいる錯覚をしてしまうほどの遮音性は、行っている作業の質を一気に向上させることでしょう。

雑音がなくなる上に、本機には音質向上を図る別機能などがあるので、雑音のない高水準のサウンドを楽しむことができます。

ノイズキャンセリング性能について
特長 : ノイズキャンセリングと高音質技術

 

遥か昔に自分が利用していたノイズキャンセリング商品は、長時間の着用で頭が痛くなるようなものでしたが、本商品はそんなことはありません。技術の進歩を感じます。

また装着している人や環境を検知し、最適化する機能が搭載されています。これによりどのような場面でもノイズキャンセリング機能を存分に体感することができるでしょう。

 

ノイズキャンセリング最適化グラフ
特長 : ノイズキャンセリングと高音質技術

DSEE Extreme

DSEE ExtremeというAI技術を利用した機能を搭載したことで、圧縮音源もハイレゾ級の高音質で楽しむことができるようになりました。

上記の技術と、ワイヤレスでの音声劣化を抑える転送技術である「LCAC」によってワイヤレスであってもメチャクチャ音が良いです。
音質を優先するなら有線といった時代はもはや過去のものなのかもしれません。無線の技術の進歩は半端じゃないです。

有線接続をすることでハイレゾを楽しむことが可能です。

 

ハイレゾ級の音質を楽しめる転送技術
特長 : ノイズキャンセリングと高音質技術

 

欠点としては、動画鑑賞についてはそこまで高音質だとは感じませんでした。
特に低音に弱いのかアクション映画等を見るのには不向きな気がします。
またFPSをするのにも足音があまり聞こえないように思います。

スピーク・トゥ・チャット

設定で「スピーク・トゥ・チャット」の機能を有効にしておくと、話しかけたときにノイズキャンセリングが無効になり、会話が可能となる状態になります。

 

スピーク・トゥ・チャット
ストア > ヘッドホン > WH-1000XM4

 

会話ができる仕組みは、マイクから外音を取り込みそれを内部スピーカーから発することで、ヘッドホンを外している状態を疑似的に作り出すものです。

自分が話し出したことを感知したら自動的に音楽が停止、上述した会話モードに切り替わるのが本機能です。ヘッドホンを外さず会話ができるのはかなり便利です。
本機の右側を二本指でタップするだけで有効となるため、使い勝手という面でもかなりよいです。

ただ、「会話を感知してから外音を取り込む体制に入る」という仕組み上、会話初めの言葉のいくつかは自分の耳に入ってきません。したがって相手から話しかけられた場合には聞き返す必要がありそうです。

バッテリー

ノイズキャンセリング利用時は最長30時間、10分の充電で5時間再生可能なので急な利用にも使える仕様となっています。

 

バッテリー仕様
ストア > ヘッドホン > WH-1000XM4

 

普段使いする分には、寝ているときに充電をしておけば一日使えます。10分の充電でも大抵の用途では十分な気がします。

注意事項としては、USB Type-Cケーブルを差し込むと電源が自動でOFFとなるので、充電しながらのワイヤレス利用及びノイズキャンセリングを利用することができません。有線での利用は可能です。

簡単操作

本機の右側を指でタップしたり、スライドをさせることで音楽の操作や音量の調整、通話の受信や外音取り込み機能を簡単に利用することができます。
ジェスチャー自体も自然な動作なので、電話の受け方と外音取り込みさえ覚えてしまえばOKです。

 

ジェスチャー操作
特長 : 多様な使い方と操作方法

 

ヘッドホンを外すと音楽が自動で停止したり、逆に付けたらノイズキャンセリングと音楽の再生が始まる機能も備わっています。ヘッドホンを利用するうえでの不満や手間を徹底的につぶしていこうという姿勢がうかがえます。

細かい設定も可能

スマートフォンのアプリ「Headphones Connect」と本製品を対応させることで、音質や諸機能の細かい設定を行うことができます。

例えば、「アダプディブサウンドコントロール」という行動や位置情報に応じてノイズキャンセリングの強度などを調節する設定やイコライザー、ここまで説明してきた機能のON/OFF切り替えもスマホを通して行うことができます。

本機のソフトウェアアップデートもアプリを通して行うので、細かい設定に興味がなくても利用することをお勧めします。

 

Headphones Connect 画面
Headphones Connect 画面

収納

付属の収納バックがあるように、ヘッドホンにしてはかなりコンパクトにしまうことができ、持ち運ぶ用途にも利用することができます。軽量であることとバッテリー持ちが良いことからも、自宅以外での活躍の機会は多そうです。

 

収納した様子

その他

充電端子はUSB-Cで汎用性がある他、Bluetoothの規格がVer.5.0だったりと基本的な部分も good !

Google Assistantやalexa、Siriにも対応しているようで、幅広い使い方をすることができそうです。音声アシスト機能に対応している機器と接続した場合に動作します。

使ってみて

実際に使ってみて気が付いたことを以下でまとめていきます。

着用感

圧迫感について

本記事を編集しながら長時間着用していますが、圧迫感がなく耳が痛くなることはありません。自分は頭がでかいので、そのような人にもお勧めできます。

ムレ

密閉型なので蒸れます。気温が高い場所での利用は控えたほうがよいでしょう。また、対策としてヘッドホンのイヤーパッドにかぶせるカバーなどの他社商品がありますが、音質やノイズキャンセリング機能の質の低下を招く恐れがあるようです。

重さ

ワイヤレス状態で約254gです。これは小玉のリンゴ1個分に相当し、かなり軽いことがわかると思います。よほどのことがない限りは快適に利用することができるでしょう。バッテリー持ちが良く、多機能な商品にしては驚くべき軽さかなと思います。

メガネとの干渉

個人的に一番心配していた部分がメガネとの相性です。多くのヘッドホンは耳の部分やつると干渉するのですが、本商品は気になりません。メガネの位置を直したいときにようやく気が付く程度です。
また、今の時世で必須のマスクも問題なく併用することができます。

音質

ワイヤレスでSpotifyを利用してみたところ、音の広がりがすごく、重低音の抜けもない素晴らしい音質を体感することができました。高性能なノイズキャンセリングのおかげもあって、音楽を聴くにはうってつけだと思います。

逆に、動画やゲームに関しては多少の不満が残ります。人の声は鮮明に聞こえるのですが、足音など環境音を重視する作品についてはお勧めできません。特に映画や音が重要な対戦ゲームには不向きかと思います。

Bluetooth接続まわりについて

遅延・安定性

Bluetoothの悪評は本当に昔の話だったのでしょう。音の途切れなど感じることなく利用することができます。遅延も微小で、普段使いする分には不便することはないでしょう。
通信範囲が最大10mなので、トイレに行くときなども通信が切れにくいです。テレワーク下で地味に助かります。

注意点としては、Bluetooth 5.0はペアリングしている機器側も対応していないと恩恵が薄いのと、混線時に接続が安定するか保障できない点が挙げられます。

同時接続

アプリから、同時に二台までワイヤレス接続できるような設定をすることができます。同時接続をすることで、各機器での操作をスムーズに切り替えることができます。

注意したいのは、同時に接続をすることはできるが同時に再生する(ミキシング)をすることはできません。
また同時接続設定をすることでLDAC機能が無効となります。簡単に言うと音質が低下する場合があります。

また有線と組み合わせて利用することもできません。コードを接続した時点でワイヤレス機能がOFFになります。

まとめ

税抜きで40000円で高額でしたが、非常に満足できる完成度でした。購入してよかったと思います。
特に、周囲の雑音に気が散りやすい人には自信を持ってお勧めできます。作業効率が段違いに向上します。テレワーク用の運用にも適しています

評判の良いだけあって、ヘッドホンにありがちな不満点を省きに省いた設計に感動しております。自分は過去商品を利用していないのでどれだけ向上しているのかは気になるところです。順当に進化している商品であるならば、リピートするのもありかなと思います。

不満点としては、動画再生時の音質と同時接続時のミキシング機能がない点が挙げられます。人によってはこの部分が判断基準になるかなと思います。

 

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